梅のしずくは天の雫…はじめに

 厳冬の中に咲く一輪の梅の花。

 

   私は神様のちょっとした悩みと秘密を知ってしまいました。

   アトピー世代は、神様が新しく創造した次の時代の幕開けだったのです。

私たちは、神様と約束して、魂だけの自分から、身体を分け与えられて、この世に産まれました。魂の成長を目的にこの世にやって来たはずなのに、神様の思いとは違う所で人々に心の淀みが起こってしまったのです。まるで人間がエネルギー資源を補うために良かれと思って生み出した核に、思いもしない核廃棄物が生まれてしまったのと同じ事。神様は想像していませんでした。

   人々の心の淀みは、神様が創造したものではありませんから、人間の様に目や手足を持たない神様にはどうしようもなかったのです。神様にできることは、人々の魂に語りかけることでした。

 ところが、どんなに語りかけても、時間時間、お金お金、と人々は自分たちの作ったものに翻弄して忙しく、魂に語りかける神様の声は聞こえなかったのです。

   そんな折、人々は、戦争や、身体をむしばんでしまうものを作っては、身体をなくし、当初の目的だった魂の成長を果たすことなく神様のもとへとすぐに戻ってしまい、何度も何度も同じ事を繰り返すようになります。成長どころか身体を持った魂は魂そのものすらボロボロになって行くのでした。身体に覆われて守られている魂だと何とも人の気持ちや思いを受け取るのが下手で鈍感。人々はお互いに傷つけ合ってしまいます。創造主としての神様は大変責任を感じ悩みます。

   神様は思いつきます。ちょっと手荒いかも知れないが、しっかりと人々が真実を知るために身体の外側に精度の良い感覚器と魂を乗っけて見たらどうだろう。それがインディゴとかクリスタルとかレインボー等とカラフルな名で呼ばれている子供の誕生です。

   ところが、感覚器や魂がむき出しの子供達には、この世の奪い取ることが中心の行為を繰り返す大人たちが理解できませんでした。そして、身体中に物質的なストレスと精神的なストレスを受け、身体の外側の傷はアトピーに、心の傷は身体の内側の病気として、また、魂の傷は、精神の病気へと、心の淀みは浸透して行ったのでした。

   手荒い神様の計画でしたが、ある時、こんなことが起こります。身体の外側に傷を受けたアトピーの子のおばあちゃんの一人が、孫を思い、青い梅の実をぐつぐつ煮出してすっぱいエキスを作りました。そのエキスとふわふわの植物の油で出来たせっけんを混ぜ、悲しげな孫の擦り切れてしまった皮膚を、優しく手でスーとのばして、ふわふわな泡でマッサージしながら洗ってあげました。優しい優しいおばあちゃんが孫を守ってあげたいという“愛いっぱいの泡”で孫のぐちゃぐちゃになった皮膚を覆ってあげたのでした。孫の皮膚はほんのりピンク色に変わり、ふわふわの肌に戻っていきました。

 魂から魂が産み出された瞬間を神様は見たのです。

 神様は、目を覆いたくなる沢山の出来事を見てきましたが、こんなことは初めてです。このことも神様は予想しませんでした。

 孫を思う気持ちは、神様が産み出したものではなく、魂が身体を受け取って以来始めて人間自身で創造した“愛”という副産物だったのです。

 日本では、厳しい冬の真っただ中にふんわりほのかなピンク色の凛とした花びらを、とてもおめでたい席で祝福を表現するのに使います。

  

   梅の花一輪。

   その季節が来ると人々の中に芽生えた“愛”を感じます。

 

   厳冬の中に咲いたふんわりほのかなピンク色の花びら…。

 

(2011東日本大震災前執筆)

 

第一章へ続く…

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