⑥第二章 アトピーが生まれた背景3

5 経皮毒的側面

 

食を変えても変わらない皮膚

 

   皮膚と表裏一体である腸。その腸の調子を整えるべく、アトピーは、食事を変えれば治ると云われてきました。確かに、人間の構成要素を象る食の影響は当然なのですが、人間の内臓というものはとても良くできていて、腸に届くまで、また腸に届いてからも、何度も解毒システムを経由し、脳や心臓に届く前の段階で解毒がかかるようになっているのです。一説によると、肝臓やその他の機能が働いてくれるおかげで、毒素の90%は、体外に出されます。ところが、皮膚からの吸収は90%が体内に残り、わずか10%しか体外に放出されないと云うのです。皮膚からの吸収は、途中内臓を経由しないで、直接血液から、全体に回るため、何分もせずに脳や心臓に届きます。身体全体に運ばれるため、血液を通して内臓等で、解毒が最後にかかるのですが、時すでに遅し、大半が身体を駆け巡ってしまうのです。このことを、経皮から吸収する毒、経皮毒と名付け提言している山下玲夜さん女性がいます。薬学博士の稲津教久氏や産婦人科医の池川明先生や、小児科医の真弓定夫先生らと共にその危険性を警告しています。例えば、お産の時に胎児達に交じって子宮内部から発するシャンプーの匂い、シャンプー溶液の中に浮かぶ胎児、大半のシャンプーは石油基材と変わらない成分で出来た油と香りです。植物そのものの油やアロマオイル(花や、木々そのものの香り)ではありません。台所洗剤で口の中をゆすぐようなもので、まるでホルマリン漬けの赤ちゃんです。生理時の血液の匂いに気を付けてください。ローズのアロマオイルは特別で、体内でシッカリ香りが残りますが、通常、自然のアロマオイルの香りは、ほのかな優しい判別できない香りしか体内に残されません。はっきりと香りが確認できる場合は、合成された化学的なシャンプーの香料だということでしょう。アトピーだけでなく、男女共に、ホルモン異常の疾病に至る場合が多くあります。何故なら、ケミカル(化学的)な毒素は、脂肪に溜まりやすく、身体の中のレセプター(受容体)が本来必要なピュアな内分泌と間違えて内分泌撹乱物質を取り込もうとして撹乱を起こすのです。環境ホルモンという名前が内分泌撹乱物質という名前に統一されたされた所以でしょう。

 

 私の場合、皮膚からの経皮吸収は、かなりのダメージであったようです。赤や緑の色のついたシャンプーを物心つかない幼いころから使っていましたし、リンスもしっかりしていました。アトピー最前線の真っただ中でも身体を洗うポンプ式洗浄剤も使っていました。殺虫剤に蚊取り線香、大きな箱の合成洗剤に、色のついた台所洗剤。経皮毒だらけの昭和40年代が私の過ごした幼い日々でした。カネミ油症、水俣病、四日市ぜんそく、公害と云う言葉で、明け暮れていた時代です。川の水も今よりもずーと汚くて、泡だらけで、魚もいません。今の中国のようなものです。

 

 20代の頃の化粧品は、合成化粧品しかなく、高校の卒業式を前にして、学校内に三大化粧品会社がサンプル配りに来ていた時代です。もちろん、石油の合成化粧品しかなく、植物主体のオーガニックコスメなんて選びたくても無いのですから。この30年余りで、随分変わったのです。

 

 食を変えても、顔の皮膚に残る沢山の白いぶつぶつは、取れる気配がありません。皮膚科で、一つ一つ潰してくれるのですが、痛くて痛くて、全部取りきれることは無いと思ってくださいと、皮膚科医に念を押される始末です。その私が、皮膚を洗うせっけんを作り、洗い方を変え、オーガニックコスメに変えると、見る見る白いぶつぶつは、無くなって行ったのです。それと同時に無くなったのは、中学校からずーっと悩んでいた生理痛です。たおれるほどひどく、毎回鎮痛剤を欠かせませんでした。

 

オーガニックコスメの出現

 

 私は、15年程前から、全く合成化粧品を使用していません。ドイツのオーガニックコスメに出会い、合成化粧品を止め、化学的な色物を止め、見る見る肌がきれいになって行ったのです。それ以来、日本の大手メーカーの化粧品は、使えません。本物のアロマオイルの香りを知り、本物の植物油しか使用していない化粧水やクリームを知ると、もう、元には戻れません。数々のオーガニックコスメを、むさぼるように試し、東京ビックサイトで行われるオーガニックフェアを楽しみにしたのです。

 

 オーガニックコスメのお話はまた別の機会にしたいと思いますが、現在オーガニックを語った偽り商品も沢山出始めています。しっかりとした歴史のある会社で作られた、生産基準が厳しいヨーロッパ等のものは、会社の規模が小さくても、安心ですが、最近作られたばかりのような会社は、気を付けた方が無難です。日本基準で作られた製品は、残念ですが、まだまだ私の肌にはあいません。

 

 しっかりとした信念で、成分の生産から内容まで着手した会社は、選ばれ残って行くでしょう。

 

合成保存料で覆われた細胞の入れ替わらない身体

 

 ちょっと怖い話なのですが、私が経皮毒の話をするときには、いつもする話があります。それは、葬祭場での話です。日本人は、誰しもが最後は、焼き場で焼いてもらう事になると思うのですが、この頃の人は、骨が残らずに、肉が残ってしまうと云います。そのため、かなり高温にしないと焼けず、骨がサラサラと残らずに灰になってしまうのだそうです。これでは、お骨拾いが出来ません。どうしてそのような事になるのでしょうか?それは、合成の薬をたくさん飲み、水毒がたまるからと云うのが、その答えなのですが、もう一つ大きな原因があります。それは、合成保存料で覆われた腐らない身体になってしまうという事です。保存料にビタミンCと云う表示を見たことがありませんか?ペットボトルのお茶等の成分表示をご覧ください。どんな食品にもよく使用されます。癌細胞のビタミンC療法と同じで、細胞を合成のビタミンCで覆い、腐らないようにするという行為が、元気な細胞までビタミンC化されて覆われてしまい、細胞の入れ替わりが出来ない状況になっているのです。死んでまでそうなのですから、アトピーの人の皮膚が、ビタミンCで覆われ、新しい皮膚に入れ替われないのも納得できます。果物類のビタミンCは、水溶性ですから、いい具合に入れ替わりますが、合成のビタミンCは、執拗に真皮層等に残るのです。保存料は、合成の化粧品にも入っています。その点、オーガニックコスメは、自然そのものの抗菌作用をもつアロマオイルを、保存料の代わりに使用しますから安心です。

 

…画像:池川明医師“経皮毒”台湾の書店にて…

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