(10) 第四章 排出はエネルギーを生む 2

9無尽蔵に湧き出す女性エネルギー

 

吉村医院の「お産の家」と「古家」

 

 愛知県岡崎、吉村医院の院長吉村正先生と、院長補佐の島袋伸子さんが、福岡県糸島で開いて下さったお話会は感動でした。吉村先生のことは、もう10年近く前から存知あげていたのですが、今回のお話会を聞き、どうしても岡崎の「お産の家」と、「古家」を、直接見て触れたくなったのです。福岡でのお話会からわずか4日後のことでした。たまたま以前から予定が入っていた東京行きの仕事合間を使い、途中岡崎に寄ろうと、急な連絡にも係らず、快く引き受けて下さり訪問することになりました。吉村医院の「お産の家」と「古家」は、江戸時代がタイムスリップしてきた様な空間で、もう、感動なんて言葉では現されないほどの異空間でした。いのちが産み出される瞬間の空間。昔ながらの自然のリズムに合わせ、母子のリズムを邪魔せず、殆ど医療的介入をしないお産は、ただひたすら、医師は見届け、助産師は待つだけだそうです。この、摩訶不思議な神様がやっているとしか思えないような、お産。この「お産の家」と「古家」の空気を頂くと、涙以外に表現出来ない私がそこにいました。

 

  “さあ、わかったなら伝えなさい。”と神様に押されている私は、何も抵抗できず、帰りの車の中で、只々、涙していました。この空間を繰り広げ、この場を残してくだり、この空間に触れさせて頂けたことに、吉村先生と、サポートなさっている島袋さん始めスタッフ皆さんに心から感謝です。近いうちに両親学級にぜひ参加したいと思っています。私自身は残念ながら医療介入されたお産しか経験がないのですが、疑似体験が出来たようです。だって涙が半端では無く吹き出てきましたから。

 

戦艦大和の使命

 戦艦大和が最後に沖縄へ向かった目的を伺い、心を新たにしました。それは、表向きには出ない任務でしたが、物資の無い戦時中に、日本中から集めた、生理バンドと、化粧クリームを山積みにし、運ぶ途中、男たちは沖縄の海に散ったそうです。沖縄のいのちを絶やさないために、そのいのちを育んでくれる女たちの為に、いのちを懸けた男たち。いのちの尊さを分かっていた日本人。運んだものが、経皮毒で語られる生理用品と化粧クリームであると聞き、神様のメッセージだと確信しました。この原稿を書いていてもなお、涙がとまりません。おそらく、当時の生理用品や化粧クリームは、今のように経皮毒になるようなものは使われていなかったでしょう。子宮を大切にしていた時代の象徴的な話です。いのちの神秘と畏敬を知っていた時代です。

 

カタカムナとお産

 アマウツシ、女性性として、愛と生命エネルギーの合体されたふわふわの器そのもの。つまり永遠に存在し続ける、見えない世界の根源。カムウツシ、男性性として、動き続ける水分子の様なヒビキそのもの。つまり、現世で振動してやがては止まり消滅する、見える世界の根源。その2つが出会う瞬間と産み出ずる瞬間。

  

   芳賀さんという大先輩で、何世紀も前からの知り合いのようにふるまってくださる方がいます。彼はもともと唯物論者だったそうなのですが、ある時、土地などのエネルギーが噴出している場所が急にわかるようになり、“一体これはなんなんだ”と悩んだそうなのです。疑問を抱える中で、関川次郎氏と云う人に出会い、“潜象道”カタカムナにその根源を見い出します。現象界と潜象界の対向発生の物理、それをカタカムナと呼びます。分かり易く言い換えると、見えない世界のエネルギーを見える世界におろし形作ること。現象として、潜象界とは、見えない世界から象られる瞬間のエネルギーがフリーエネルギーとして湧き出す世界と云う事です。“それって、お産なのではないかしら。”と私も子供を産んでから、直感的にそう思っては来たものの、実感として、「お産の家」に行き確信しました。

 

   カタカムナは、物理であり、恐らく、これからのゼロポイントフィールド理論(最先端の物理)の礎になるでしょう。また、いのちの根源をあらわしたカタであるはずです。物質社会だけの世界から、精神社会をも受け入れる世界へと移行しなければならないこれからの科学でもあるでしょう。医学も、サイエンスもみな根源が、潜象的な見えない領域を無視できないところへ来ていることは、どなたも承知しているはずです。エビテンス(実証)を唱える人達は、しがらみと云うそれもまた見えない思い込みに縛られていることはお分かりのはずなのです。

 

母子の繋がりを切り離されアトピーに

 こんな神様ごとであるお産という大切ないのちのリズムを受けている瞬間に医療の介入をし、時間を待てない人達が、アトピーを作って行くことになるのだなと云う事は明らかでした。産道は、お産時にふわふわになるのだそうです。そこを通って赤ちゃんは産まれてくるのですから、愛とぬくもりに包まれ産まれている最中をバッサリと会陰切開されるのですから、赤ちゃんは産まれる瞬間に怖い思いをしてびっくりするのです。世の中に出ることは愛されることではなく、怖い事だと感じて産まれてくるのです。非常に悲しく残念です。

 

   “産まれるという生命の営みは、永遠のエネルギーが現実化する瞬間であり、無尽蔵に湧き出すフリーエネルギーであることの証明なのです。”

 

   “愛は無尽蔵に湧き出すフリーエネルギー。”これが全ての答えなのです。

 

   “愛という最大の薬”どんなものをも受け入れる世界で一番必要な薬です。アトピーに効くのは当然です。赤ちゃんには、ふわふわの産道の様な母の心身ともに抱きしめる愛が一番の処方箋なのです。そうです心身共に抱きしめるのです。

 

   この本来、無尽蔵に湧き出すはずのフリーエネルギーが、エネルギーの滞り(ドーシャの滞り)によって身体や心に多大なる影響を起こすという考え方は、アーユルヴェーダの項でもお話しましたが、現実のアーマ(未消化物)や、マラ(排泄物や、老廃物)と共に、ヴィクリティで、ラジャスやタマス気性(精神的な心の淀みである心の毒素)ともいうべき状態も、アトピーには非常に問題がある訳です。

 

“女性文明待望論”消えたもう一つの千島学説

 

   腸で血液が作られるという学説を唱えた元九州大学医学博士で故千島喜久雄氏をご存じでしょうか。彼は、生物学者の立場から、もう一つの千島学説、“女性文明待望論”と云う未完の書を残しています。「母の墓前に捧ぐ」と記されたその書を、千島博士の遺言通り、未完のまま奥様の恵子さんが1,979年に出版されましたが、残念ながら現在は、書店には出回っていません。千島学説研究会で、故忰山紀一代表から、“麻緒、女性文明待望論の講義やってみないか?”と云って下さるまで、全く知らず、このような書を生物学的立場から、残して下さっていたことに感激しました。書の始まりは、男性文明から女性文明へ。一貫して女性性の本質である“愛”をテーマに、生物学的立場から、また歴史的に見て各方面から考察されています。千島学説を産み出した故千島喜久雄博士も、愛という見えない領域に研究が及んだのではないかと思われる内容で、未完であることが残念ですが、千島博士の云わんとすることが推測できるような気がするのは私だけでしょうか?

 

 現在、千島学説研究会では、故、忰山紀一代表の意志を受け継ぎ、食養家の仁志天映氏、農業家の赤峰勝人氏、医学博士の小松健治先生等々、各界のリーダー達が細やかな活動を進めています。

 

…画像Mao 鎮国寺 in fukuoka

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